第7回　稲瀬川勢揃いの場

長谷駅近くの住宅街を南北に走り由比ケ浜に注いでいる稲瀬川（いなせがわ）。
実は、「知らざぁ言って聞かせやしょう」という台詞でおなじみの歌舞伎「白波五人男」の舞台なのです。
弁天小僧菊之助をはじめとする盗賊５人の物語で、雪ノ下、稲瀬川、極楽寺など鎌倉が登場。
特に二幕目第三場で「志らなみ」という文字が書かれた番傘を差して五人の男が順番に見得を切る有名なシーンが、「稲瀬川勢揃いの場」です。
粋なことを表す「いなせ」の語源とはまた異なるようですが、作者はその「いなせ」を「稲瀬川」にかけたのではないかともいわれていますよ。

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